公開当初こそまずまずの評価だったものの、口コミによってその興行収入が
うなぎ上りの映画「AVATAR(アバター)」。既に劇場へ足を運ばれた方も
多いと思います。監督ジェイムス・キャメロンの出世作ともいえる
「THE TERMINATOR(T1)」も1984年当時、同様の図式を辿りジワリジワリと
観客を動員した作品でした。その後に続く「T2」、「タイタニック」、
そして今回の「AVATAR」と、これらメガヒット作品の原点は紛れも無く
「T1」なのです。サラ・コナー役のリンダ・ハミルトン(のちに彼の夫人となる)
とともに収められた上記画像はその撮影当時の様子。低予算でいかに効果的な演出、
そして特撮ができるのかを体現した神作品です。もともと漫画家を目指していたほどの
画才に恵まれた彼は、現場の人間が一目瞭然の完璧な絵コンテを自ら千枚近く
準備したという逸話があります。また役者に対するボディアクションを交えた演技指導、
特殊効果の具体的アイディア起草から実際の装置加工まで、分業制が当たり前の世界で
一人何役もこなすという稀有な映画監督なのであります。モノづくりに携わる者として、
彼に対しての尊敬と憧れの念は尽きません。