前回のつづき。
他社製メーターの中にも、「純正の盤面との交換タイプ」があるようです(MINMAXのようにELパネルを光源とする製品は今のところないようで、結局は純正光源(チップLED)を流用して発光させるに留まり、色を変えるには大掛かりなLED打ち買えを余儀なくされます)。このような盤面交換タイプの場合は、MINIMAXのように「フォントの変更・サイズの変更」が可能です。しかしせっかくのチャンスなのに、配置されているのは一般的な汎用フォントばかりで、なんだかとても残念に思います。モノづくりを担う者として、他社製品の批判は本意ではありません。しかしあまりにも「つまらないデザイン」や「ポリシーの見えないデザイン」が多すぎて、少々呆れてしまうことがございます。「売れそうだから作った」的なものや「あたり構わずいろんな車種向けに作ってます」的スタンスがどうも理解しがたいし、それを喜んで購入する方々のセンスにも疑問を抱かざるを得ません。
「MINIMAXがエライ」と言いたいのではなく、「毎日運転のたびに目にするメーター、そうそう適当にデザインしてはダメでしょ」と言いたいだけなんです。「バランスよく・細部にまで意図を持って・なおかつ美しく」という命題の下で長年闘ってきた身としては、この辺りはなかなかどうして一筋縄にいかないのであります。
純正メーターを徹底的に検証した上でイルミネーション光源を考え、そこから初めて意匠を練ってオリジナルフォントを配置する。そうした幾重にものぼるプロセスを経て製品化されるMINIMAXゲージは、そこらへんの「なんちゃってカスタムゲージ」とは一線を画すのであります。