ご覧の通り、純正の警告灯アイコンの配置は美しくありません。MINIMAXではF56用純正メーターを改善していくにあたり、まずこの部分から着手しました。STANDARD仕様では警告灯類を「文字+インジケーター」の仕様に変更し、配置にも気を配りました。PREMIUM仕様においては、専用のオリジナルパイロットランプを製作して同じく整然と配置しています。普段はなかなか気にも留めることのない警告灯も、こうして美しくしてやることで「意味も無く点灯させたくなる」ようになるのが不思議です。
いかにも量産車然としたその数字フォントと大雑把なスケール(目盛)からは、MINIの持つ洗練された個性を全く感じることが出来ません。R系ゲージにおいてMINIMAXが再三に渡り提唱してきた「クラシックミニ・スミスメーターの持つ古き良き時代の趣」をF系ゲージにも採用し、この点を改善しています。また内側にマイル表示を併記することにより、計器としての魅力や機能美を増幅させています。
センターパネルを中心にインパネ全体の質感が向上したF系MINIにおいて、純正メーターだけは質感不足でチープさばかりが目に付きます。中途半端な純正のグレー盤面を漆黒にすることで、またパイロットランプ仕様のメタルクラスターを奢ることでこの質感不足を解消します。特にメタルクラスターは、高級車・高級時計にも採用される「スピン加工を施したステンレスパネル」とすることで質感の向上を図りました。
英国・スミスメーターの歴史と伝統は周知の通りです。MINIMAXでは、計器が本来の機能を最大限果たすための「視認性」を最優先事項としながら、このスミスメーターのフォントやスケールが醸し出す「味わい」をカスタムゲージのグラフィック内に再現してきました。MINIMAXオリジナル製作のフォントと細かなスケーリング(目盛配置)によって、コクピットに「視認性と意匠性の両立した計器盤面」だけでなく「伝統のスミスメーターの息吹」をも注入した形です。
フォントやスケールといった特徴の他に、クラシックミニの計器には個性があります。ウインカーやハイビームの作動灯に「色つきのレンズ+電球」という手法、つまり「ゲージ内インジケーター」が採用されていました。この個性をF系用MINIMAXゲージに「パイロットランプ」を用いて再現してみました。「雑多なF系用メーター内の警告灯の整理」という目的を達成するためにクラシックミニの持つ個性がヒントとなるとは、なんとも因果なストーリーだなと感じます(ちなみにプレミアム仕様のパイロットランプには、「光った時にだけ色が出る」ようにスモークレンズを採用しており、非点灯時は盤面全体がモノトーン調となります。このあたりもMINIMAXの小さなこだわりです)。
先述の通り、PREMIUM仕様に採用されるメタルクラスターは0.5tのSUS304材へスピン加工を施してカットし、さらにそこへ同素材のパイロットランプを埋め込んでいます。F56用ゲージ発売記念モデルでは、警告表示内容の文字やマイル表示部分を特殊マーキング処理しており、印刷では困難な精細な表現がその特徴です。夜間のドライブ時に、街頭反射が織り成す妖しい輝きを是非ご体感頂きたいと思います。
ひとしきり質感が向上したところで、純正のリセットボタンがどうにも気になってきます。ここをカバーするアルミビレットのキャップをオプションでご用意しておりますが、これを装着することによりさらなる質感向上が望めます。光沢クリアコーティング済ですので白化やサビの心配もありません。質感の向上という目的を完結させる、頼もしいアイテムです。